【SDGs】環境配慮ブランド世界最前線!『Patagonia』の環境への取り組み!(前編)【脱炭素】
こんにちは!
最近、巷に増えてきた環境配慮型ブランド。
環境配慮型ブランドとはサスティナブルファッションやエシカルファッションなどと呼ばれているブランドラインで、SDGsや環境問題が叫ばれている昨今において、その趣向をブランド理念やファッションに取り入れ、問題となる素材や制作過程での環境悪化につながる問題の削減や、人権や労働に関わる問題を是正しているブランドのことを指します。
その中でも世界でもいち早くこう言った環境に配慮してきたブランドがあります。
それが『Patagonia(パタゴニア)』です。
主にクライミング、キャンパーライクなファッションを提唱し続けるブランドで、
高い機能性とファション性を保持しており、そのデザインは長きにわたり
世界のスポーティファッショニスタを魅了し続けています。
それは機能性やファッション性に留まらず、高い環境意識も同時に有しており、
環境意識の高い海外において、常に就職したい企業上位に位置付けられているほど。
今回はこの『Patagonia』がどんなブランドなのか?
環境に対しての取り組みや理念、配慮された商品などをご紹介していこうと思います!
今回の記事も少しでも皆様のためになればと思います!
それでは、最後までお付き合いいただけたら幸いです。
目次
・パタゴニアとは?
Patagonia
【1】
Patagonia(パタゴニア)は1957年に登山家のイヴォン・シュイナードによって設立されたアウトドアブランドです。南アメリカ大陸を流れるコロラド川以南の地域を総称する意味を持つパタゴニア。この大自然の氷河や山々をイメージすると同時に、どの国の言葉でも簡単に発音できるためと想いがこのPatagoniaという社名には込められています。
【2】
Patagoniaのアイテムは今のようなウエアではなく「ピトン」と呼ばれるクライミングアイテムから始まりました。当時のピトンは岩に打ちつけたまま放置するのが基本で再利用という概念はありませんでしたが、シュイナードは繰り返し使えたらという着想のもと再利用可能なピトンを作成し、多くのクライマーに支持されることとなります。
【3】
そしてある時、Patagoniaの転機となる分岐点が訪れます。
それは、クライミングブームにより自分が作ったピトンが山の岩壁に大量に打ち込まれ、山が傷ついている事実を知ったことから始まります。これを受け、ピトンの製造から手を引くという大きな決断を下すのです。
【4】
ここから現在のような「ウエア」中心のパタゴニアの歴史が始まります。
当時のウールセーターが濡れると乾きにくい問題に目をつけ、登山用フリースの開発に着手。
これを元に大ヒットアイテムのPatagoniaの「シンチラ」の開発に成功。
この商品はパタゴニアの代名詞として長く愛されることとなります。
そこから数多くのヒット商品を出し、今やアウトドアブランドのファッションアイコンとしての地位を確立しています。この歴史でもわかるようにパタゴニアは一貫して環境に対しての配慮を欠いたことはないのです。
理念
「私たちは、故郷である地球を救うためにビジネスを営む」
これは、自分たちの行なっているビジネスを商業ベースではなく、
今ある問題から地球を守るためにビジネスを展開し、資金を作り、仲間を作り、問題を発信していくという発想に切り替わったことを意味します。
他人事から自分ごとへ。
売るための環境配慮ではなく
環境を救うために売るという行為へ
パタゴニアの環境意識は常に先を目指しています。
・パタゴニアの目指す目標
パタゴニアは「気候危機」は人類を脅かす脅威と捉えており、
パタゴニアのビジネスの全てがそれに関係すると考えています。
製品の製造方法を変えることによって二酸化炭素の排出を抑えたり、
世界が化石燃料に頼らなくなることで気候変動を抑制する自然を守ることに繋がると考えています。政府と産業界に対しての変革こそがパタゴニアの掲げる目標と言えるでしょう。
カーボンニュートラルだけでは不十分
パタゴニアは今あるカーボンニュートラルだけでは目標に達することは不可能だと考えています。
パタゴニアが所有する直営店やオフィス、配送センターの二酸化炭素を削減しても到底目標は達成できません。それは、パタゴニアの二酸化炭素の原因の95%は製造から起因するサプライチェーン(供給連鎖)および素材の製造から来ているからです。その責任を負う為、パタゴニアは次のことを実行しています。
①パタゴニアの衣類から石油を排除する
②環境損益計算に基づいて製品を製造する
③パタゴニアのビジネスのあらゆる部分を浄化する
自らのビジネスを変えるだけでは不十分
パタゴニアはこうした取り組みを企画実行していますが、それだけでは気候危機を防ぐのは難しいと考えています。そのためにもパタゴニアは化石燃料を使わず、自然を保護する為のコミュニティの取り組みを支援する活動をしています。パタゴニアが有益と認めた取り組みには助成金などを出し、取り組みを進めることで気候危機を防ごうと考えているのです。
こうしたことに影響力や力を惜しみなく使えるのがパタゴニアの素晴らしい点です。
①機構の解決策として自然を保護する
老齢林、湿地帯、泥炭地、沿岸の海洋生物の生息地、リジェネラティブ農業。自然は、私たちが壊滅的な温暖化を減速させるために2030年までに隔離せねばならない二酸化炭素のうち3分の1を削減できることを科学的に証明しています
②再生可能エネルギーへの公正な移行を支援
気候の現実から最も大きな打撃を受け、最も多くのものを失い、発言権の最も低い黒人、先住民およびその他の有色人のコミュニティの地域の知識と気候の解決策の活性化を支援します
③私たちの故郷である地球を救う運動を強化
パタゴニアは長い間、環境危機の前線で活動する草の根グループを支援してきました。過去5年間、私たちは気候変動を減速させることに取り組むグループに約15億円を寄付しました。私たちは個人と地域社会のアクティビズムを結びつけるパタゴニア・アクション・ワークスのプラットフォームを拡大させながら、助成金の提供を継続していきます。
「気候危機は人類の存続を脅かしています。
私たちが招いたこの問題の後始末をしなければ人類は過去のものとなります。
ビジネスには果たさねばならない役割がありますが、それはひとつの手段にすぎません。
私たちはより安全で公正な未来を確保するために利用可能なすべての手段を使う必要があります」
パタゴニアCEO ライアン・ゲラート
・あとがき
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